「つまりね、今回翠葉ちゃんが学校外で会計の仕事ができるのは、この規約に組するものなんだ。意味わかる? 翠葉ちゃん以外の生徒会メンバーが満場一致でこの案を会長に託しました。それを会長が学校長に申請しました。学校長に認可されました。はい、この時点で翠葉ちゃんが家で会計の仕事をできるのは『特別』でも『特例』でもなくなります。ただし、これは翠葉ちゃんのみに適用されるもので、翠葉ちゃん以外の人間には適用されません。ついでに、翠葉ちゃんが学校を卒業すると同時に抹消されます。そういうルール」
私はかなり間抜けな顔をして聞いていたと思う。
「現時点ではこの件以外の準規約は存在しないけど、過去には何件もの事例がある。ちゃんと生徒会規約に則った手続きを踏んでるんだ」
「……あの、質問が……」
「はい、何かな?」
「それ……特別じゃないって言えないんじゃ――」
私はかなり間抜けな顔をして聞いていたと思う。
「現時点ではこの件以外の準規約は存在しないけど、過去には何件もの事例がある。ちゃんと生徒会規約に則った手続きを踏んでるんだ」
「……あの、質問が……」
「はい、何かな?」
「それ……特別じゃないって言えないんじゃ――」


