「あのね、今までは特別扱いってすごく嫌だったし、そうしてまでその場に留まりたいと思ったことがないの。でも、今は違う。これが特別扱いってわかっていても、それを手放したくないと思う自分がいる。そういう気持ち、負担にしかならないと思ってたんだけど、違うのね? 私、今とても幸せだと思うの」
 言葉にしたことが少し恥ずかしくて、どこかくすぐったくて、頬が少し熱を持った。