朦朧としている中での胃洗浄はひどく苦しいものだった。
 今ならわかる。
 それを機に、薬が唯兄が薬の管理を任されたのは当然すぎることだった。
 私は自分の取った行動で、どれだけ周りの人に心配をかけていたのだろう……。
 考えだすときりがない。
 だから、同じ過ちは二度と犯さない――。

 目を覚ましたのは六時過ぎだった。
 栞さんに起こされなかったらまだ寝ていたような気もする。
「ご飯なんだけど起きられるかしら?」
「大丈夫です」
 そうは答えたものの、まだ頭はぼーっとしていた。