ディスプレイに視線を戻すと、苦笑いを浮かべる桃華さんが映っていた。
『ここに私がいる意味を忘れないで? 翠葉がマンションで会計の仕事をしていたら私には翠葉の代わりなんてできないけれど、それでも……私がクラス委員と生徒会を兼任しているのは翠葉と一緒に過ごすためよ?』
 思わず涙が滲む。
『御園生さん? そっちに振られてる仕事量半端ないから、たまには司先輩派遣するよ! 派遣要請は漣まで! あ、なんだったら俺が行くし!』
『そうそう、とりあえず、明日からの申請書や収支報告は全部マンションのコンシェルジュのもとにファックスで届くから、マンションに帰ってきたらフロントで受け取ってね。司はそっちに帰ってんだから、溜まってきたら手伝ってもらえよ? なんだったら俺も手伝いに行くしっ!』
 海斗くんがすごく必死に伝えてくれる。