光のもとでⅠ

「わっ、お父さんの誕生日っ」
「げっ、父さんの誕生日っ」
「え……? 何?」
「……あの、二十日がお父さんの誕生日で、だからお母さんはその翌日に帰ってくるんだと思います」
「あら、そうなのね? それは零樹さん、ひとりで現場じゃ寂しいものね」
 栞さんは肩を震わせて笑った。
「蒼兄……私、何もプレゼント用意してないんだけど、どうしよう……」
「大丈夫だ、俺も用意してない」
 それ、全然大丈夫じゃないよ……。
「唯にいたっては誕生日だってことを知らないんじゃないか?」
 私たち、子どもとして、家族として大丈夫なんだろうか……。
「あとで唯が帰ってきたら三人で悩もう。いっそのこと、父さんが帰ってくる前のお楽しみ、って手もある」