それを見るに見かねたツカサが、「俺がやる」と取り上げたらしい。
 きっと、見たいときに見たいものがどこにあるのかがわからないのが嫌なんだと思う。
 蒼兄がそういう性格なので、なんとなくわからなくもない。
 私はというと、いつもは紙媒体の材料費の申請書や収支報告書、またはパソコンのエクセルばかりを見ていたから、文書作成のほうはかなり怪しい。
 でも、フォーマットさえあればなんとかなる気はする。
 起案書を作成すると、生徒会と実行委員代表のミーティングに持ち込まれる。
 そこで可決されると、もう少しかしこまった形の企画書に作り直す。
 それを今度は学校長へ申請し、捺印をもらえれば正式に許可が下りたことになる。
 基本的にはお金に関しても何に関しても、運営執行のすべての権限が生徒会にあるため学校長へ許可を求めなくてはいけないものなどそうそうない。