「いつもすみません……」
「なかなか会えないからね。俺はこんな時間でもすごく嬉しいよ」
「お仕事の邪魔になりませんか?」
「邪魔というなら俺のほうじゃないかな。タイピングの音、結構うるさいでしょう?」
「いえ……どちらかというと、蒼兄も唯兄も同じキーボードを使うから、自宅と錯覚して安心してしまうみたいです」
「なら良かった。今日も四十五分でいいのかな?」
「はい。あっ、でも、携帯でアラーム鳴らすので大丈夫です」
「起こす手伝いくらいさせて?」
 甘く笑われ、私が困るのも日常と化していた――。