「翠葉、そろそろ隣に行く時間」
海斗くんに言われて時計を見ると五時を指していた。
今、図書室には生徒会メンバーのほかに放送委員の人たちがいる。
そして、実行委員の人たちも頻繁に出入りしていた。
そんな中でこの言葉には慣れた人間とそうでない人がいる。
私は当事者だけれど、慣れない人のひとり。
どうしても、「特別扱い」に慣れられない。
「一時間したら起こすから」
海斗くんにカウンター奥のドアの方へと追いやられ、後ろ髪引かれていると、
「ひーめ! 姫が倒れたら誰が姫の代わりに歌うの?」
声をかけてくれたのは放送委員の神谷(かみや)先輩。
「ただでさえ姫は会計部隊で頭使ってるんだから、少し休むくらいどってことないよ」
すかさずドア脇にあるインターホンを押される。
海斗くんに言われて時計を見ると五時を指していた。
今、図書室には生徒会メンバーのほかに放送委員の人たちがいる。
そして、実行委員の人たちも頻繁に出入りしていた。
そんな中でこの言葉には慣れた人間とそうでない人がいる。
私は当事者だけれど、慣れない人のひとり。
どうしても、「特別扱い」に慣れられない。
「一時間したら起こすから」
海斗くんにカウンター奥のドアの方へと追いやられ、後ろ髪引かれていると、
「ひーめ! 姫が倒れたら誰が姫の代わりに歌うの?」
声をかけてくれたのは放送委員の神谷(かみや)先輩。
「ただでさえ姫は会計部隊で頭使ってるんだから、少し休むくらいどってことないよ」
すかさずドア脇にあるインターホンを押される。


