私の時間をずらしてくれてありがとうございます、と伝えたい。
 身体も気持ちもつらかった。
 でも、長い時間を病院で過ごしただけの対価をいただけたと思う。
「一年」という時間を不意にして、一生ものを得た気がする。
「一生もの」にできるかは私しだい。
 この宝物はこれからも成長していくから。
 ずっとずっと、大切に私が育て続けるもの。
「友情」って、きっとそういうもの。
 人前で何かをするのは苦手。
 それでも伝えたい思いがあるからがんばろうと思える。
 海斗くんに相談したら、段取りから何から何まで超特急で手配してくれた。
 私が歌うことは一部の人しか知らない。
 もちろん、ツカサも知らない。