光のもとでⅠ

 ずっとこの中にいたい――。
 不思議と昨日感じたような恐怖は感じず、ずっとこのクラスにいたいと思った。
 でも、ずっとこの中にいるためにはどうしたらいいのだろう……。
 佐野くんみたいにビシ、と一本筋が通ったような強さはどうしたら得られるだろう。
「翠葉っ!」
 飛鳥ちゃんが隣に並び、空いている私の右手を取る。
「もし、翠葉が私たちから離れていこうとしても、私はこの手を放さないからね?」
「っ…………」
「あら、そんなに驚くことじゃないでしょ? 一学期にも同じことを言ったわよ? もし学校を辞めるなんて言いだそうものなら、うちのクラスの人間が日替わりで迎えに行くわよ、って。覚えてないの?」
 桃華さんに訊かれて、フルフル、と首を振る。
 忘れるわけがない。
 私はすごく嬉しくて、嬉しくて仕方なくて、あのときに撮ってもらった写真が今でも宝物で、手帳に挟んで毎日持ち歩いている。