「……私も意味がわからなくて」
 私とツカサの視線は必然的に海斗くんへ向く。
「ややややっっっ、俺も無理っ! つーか、司っ、頼むから夕飯までは休ませてくれっ」
 海斗くんは私たちを置いていく感じでバタバタとカフェラウンジをあとにした。
 ……若干動きも言動もおかしかったけど、最後はいつもどおりの海斗くんだったな。
 ここへ帰ってきたときに見せた顔が嘘のようだ。
 さっきツカサに掴みかかったのは本当に海斗くんだっただろうか、と思うほどにいつもどおり。
「いったいなんの話をしてたわけ?」
「え? ツカサと病院へ行くときに話していたこと」
「――それでか」
「ツカサはそれで意味がわかるのっ!?」
「さぁな」
 話を逸らすように顔も逸らされる。