光のもとでⅠ

『……任せる。ただ、学校へ通えなくなるような事態だけは避けてほしいんだけど』
「それも翠しだいです」
『もし、そんなことになったら俺は司を許さないよ? 今までどれだけ翠葉のためを思って行動してきてくれたとしても――』
 御園生さんがそう言う理由もわかる。が、
「御園生さんも、ですね。あまり俺たちを見くびらないように。俺だけじゃなく、簾条や海斗、それから翠自身のことも」
『そんなつもりはないけどね』
 と、自嘲染みた声で言う。
「御園生さんも翠も自覚がないから性質が悪い。……とりあえず、許可は得たということで」
 今朝同様、一方的に通話を切った――。