私がぼやっとしている間に話は着々と進んでいた。
「さすがに抱っこしてドアは開けられないからコンシェルジュか美波さんに手伝ってもらうかな」
「美波さんなら一時過ぎないと帰ってこないわよ」
栞さんの言葉に、
「あぁ、今ネイリストの学校に行ってるんだっけ?」
と、湊先生。
「そうなの。拓斗くんが帰ってくる時間には必ず家にいるんだけど」
「それならコンシェルジュに声をかけるよ」
と、秋斗さんは答えた。
「先輩……とりあえず、とりあえずっ、無傷でお願いいます」
「とりあえず、ね」
ふたりの意味深な会話を不思議に思っていると、
「秋斗くんっ!?」
「本当にしょうがない男ね……」
栞さんと湊先生も加勢する。
「……秋斗さんの家に何か怪我するようなもの置いてありましたっけ……?」
先日お邪魔した限りではそのようなものは置いてなかったはずだけど……。
私の言葉に栞さんと蒼兄がひどく疲れた顔をし、湊先生はお腹を抱えて笑い出した。そして秋斗さんは、
「翠葉ちゃん、なんでもないよ」
と、にこりと笑った。
「さすがに抱っこしてドアは開けられないからコンシェルジュか美波さんに手伝ってもらうかな」
「美波さんなら一時過ぎないと帰ってこないわよ」
栞さんの言葉に、
「あぁ、今ネイリストの学校に行ってるんだっけ?」
と、湊先生。
「そうなの。拓斗くんが帰ってくる時間には必ず家にいるんだけど」
「それならコンシェルジュに声をかけるよ」
と、秋斗さんは答えた。
「先輩……とりあえず、とりあえずっ、無傷でお願いいます」
「とりあえず、ね」
ふたりの意味深な会話を不思議に思っていると、
「秋斗くんっ!?」
「本当にしょうがない男ね……」
栞さんと湊先生も加勢する。
「……秋斗さんの家に何か怪我するようなもの置いてありましたっけ……?」
先日お邪魔した限りではそのようなものは置いてなかったはずだけど……。
私の言葉に栞さんと蒼兄がひどく疲れた顔をし、湊先生はお腹を抱えて笑い出した。そして秋斗さんは、
「翠葉ちゃん、なんでもないよ」
と、にこりと笑った。


