「それ、手伝うよ」
「え? 秋斗先生?」
「司が穴開けてるんだろ?」
 そう言って俺の向かい、つまりはいつもの司の席に着く。
「秋斗先生仕事は?」
「明後日の分まで終わらせてあるから大丈夫だよ」
 海斗に似た顔で甘く笑う。
「明日から楽しみな予定があってね、とっとと終わらせるつもりではいたんだけど、こんなに早く終わるとは思っていなかったんだ」
 そう言って、目の前の「山」に着手した。
 この甘いマスクにこの気遣い。
 そりゃ、女の子は軒並みつれるよね。
 そんなことを考えながら仕事を始めた。