件名 :了解
本文 :授業のノートは任せとけ!
   海斗には任せんっ!


 佐野くんらしい。
 ほどなくして桃華さんからも返信が届いた。


件名 :欠席日数の管理なら任せて
本文 :何もしてあげられないけど、
   こういう管理なら得意なの。


 なんて頼もしいんだろう……。
 次に届いたのは海斗くんのメールだった。


件名 :静さんち?
本文 :部活終わったら寄るよ。
   ゆっくり休め、ノートは任せろ!
   休み明けには俺と以心伝心できる
   ようになっているはず!


 以心伝心――つまり、ノートの解読ができるようになるとかそういうことかな?
 クスリ、と笑みがもれた。
「海斗くん、それはちょっとハードルが高い」
 最後に届いたのが飛鳥ちゃんからのメール。
 本文はなくて写真が添付されていた。
 ファイルを開くと、ディスプレイいっぱいにクラスメイトが写っていた。
「すごい……」
 この枠によくおさまったものだ。
 しばらくはこれを待ち受け画面にしよう。
 すぐに設定を変え、改めてディスプレイを見る。
「早く学校に行きたいな……」
 そう思う気持ちと体が比例してくれたらいいのに。
 そしたら、明日にでも元気になれる――。