「五年、も……?」
「そう、五年も。その間、私たちはあの子に何もしてあげられなかった。そうして、なるべく目の届くところに置くようになった。結果、あの子を家に閉じ込めてしまったの」
私は碧さんと何年の付き合いになるのだろうか。
ふとそんなことを思い数える。
十年以上――もう十三年になるのではないだろうか。
なのに、どうして……どうして私は何も知らないんだろう。
「ごめんね。言えなかったの……。病院に関係する場所にいる美波ちゃんだからこそ、言えなかった。私自身が病院に不信感を持ってしまって、鬱状態になってしまったから。会えば普通に話すことはできる。でも、翠葉のことに関しては――そういうことは話せなかったの。一度だけ相談したことがあるけれど……」
「それなら覚えています」
幼稚園に馴染めないという話を聞いたことがあった。
周りの友達に馴染めず、ひとりで絵を描いていたり、いろんな色を混ぜて遊んでいることが多い、と聞いていた。
「そう、五年も。その間、私たちはあの子に何もしてあげられなかった。そうして、なるべく目の届くところに置くようになった。結果、あの子を家に閉じ込めてしまったの」
私は碧さんと何年の付き合いになるのだろうか。
ふとそんなことを思い数える。
十年以上――もう十三年になるのではないだろうか。
なのに、どうして……どうして私は何も知らないんだろう。
「ごめんね。言えなかったの……。病院に関係する場所にいる美波ちゃんだからこそ、言えなかった。私自身が病院に不信感を持ってしまって、鬱状態になってしまったから。会えば普通に話すことはできる。でも、翠葉のことに関しては――そういうことは話せなかったの。一度だけ相談したことがあるけれど……」
「それなら覚えています」
幼稚園に馴染めないという話を聞いたことがあった。
周りの友達に馴染めず、ひとりで絵を描いていたり、いろんな色を混ぜて遊んでいることが多い、と聞いていた。


