これはいったいどういう状況だろう……。
「あのぉ……」
 生徒会が使う図書室で、俺はいわゆるお誕生席と呼ばれる場所に座らされていた。
「海斗、なんてことないわ」
 桃華……おまえがきっれーな顔で人形みたいに微笑むときはたいていいいことであったためしがないだろ。
「俺たちは海斗くんにぜひお願いをしたいだけさ」
 優太先輩、普段は俺のこと「海斗」って呼びますよね?
「海斗、いつものことだよ」
 朝陽先輩、それって俺が生贄ってことじゃないですかっ!
 第一、この部屋に司がいない時点で何かおかしいだろ、をぃ――。