光のもとでⅠ

 言い終わって、ツカサはにこりと笑みを深めた。
 さっきまで感じていた恐怖とは全く違う恐怖感に包まれる。
「で……翠は何を思ってあんなに泣きはらした目で遅刻ギリギリに登校してきたんだか……。俺はそっちが知りたいね」
 私はずっと無言だった。ツカサの意図がわからなくて。
「安心しろ」
 何を……?
「すでに呆れるは通り越しているからこれ以上呆れようがない。翠がどれだけ突飛な持論を展開させたところで何がどう変わるわけでもない」
 ……それは、喜んでもいいのだろうか。
 何か変……。
 さっきまで怖くて仕方なかったのに、今は心なしかむっとしている自分がいる。