「髪は乾かせと何度言ったらわかるっ!? 司っ、ドライヤーっ」
 さっきのツカサとかぶる。
 やっぱり姉弟なんだな……。
 そんなことを考えているうちに、私の頭はゴオオオオと、ドライヤーの熱風を受けていた。
 冷たくなっていた頭が強引にあためられる感じ。
 気持ちよくて眠ってしまいそうだ。
 必死に抗って時計に目をやれば六時を回ったところだった。
 これから八時までは夕飯タイム。
 八時、か……。
 私、そのあとに勉強できるのかな。
 体力的にかなり怪しい気がする。
 実際、リビングで食卓に着いても食べ物が喉を通らなかった。