「でも、耳鼻科や歯医者さんよりも特殊な診察台なの。内診台といってね、子宮や卵巣を内部からエコーで見ることができる診察台なのよ。診察台が昇降する際には、足を乗せている部分が開いたり閉じたりするわ」
「……卵巣や子宮ってどうやって見るんですか?」
 体内にあるものを見るとき、胃ならば内視鏡を使う。
「翠葉ちゃん、生理のときにタンポンって使ったことある?」
「いえ、ナプキンしか……」
「そっか。うーん……生理のときに血が出てくる部分はわかるわよね?」
「はい」
「その膣に超音波機器を入れて、子宮の形や子宮内膜の状態を見るの」
 私にとっては衝撃的な診察内容だった。