「あ、それから……これ、ありがとうございました」
 今日は定位置におさまっているとんぼ玉を指差す。
「お礼を言われるのはちょっと違うかな? 俺は返しただけだからね」
 と、苦い笑みを見せた。
「さ、昇さんと栞ちゃんを待たせてるから行こう」
 そう言われ、レストランに場所を移した。

 朝食を済ませた頃、危惧していたものがきたことに気づく。
 お風呂を出てすぐに薬を飲んでいたから痛みはまだ感じないけれど、それでも生理が始まったことに変わりはない。
 今日、このあとはどうするんだろう……。
 今日の予定を私は知らない。