あ、さ――?
 瞼の向こうがほんのりと薄暗く、肌に触れる空気がひんやりとしている。
 ……あれ?
 私、昨日――ディナーのあとにステラハウスに来て星を見て……。
 あれれ……?
 背中があたたかくて、恐る恐る自分の後ろを見てみる。
「……唯兄?」
「ん~……まだ眠い……」
 むにゃむにゃ言いながら唯兄が背中にぴとりとくっつき、そのまま寝てしまう。
「なんで唯兄……? あれ? なんで?」
「翠葉、起きたのか?」
 少し離れたところから蒼兄の声。
 視線をずらすと、ソファから起き上がった蒼兄と目が合った。
 蒼兄は起き上がるとこちらへ来て、
「まだ六時だ。もう少し寝てな」
 と、お布団をかけ直してくれる。