カップを手に持ちツカサの隣に並ぶ。
「ツカサ……私は必要な人かな」
「……翠がいないと困るって何度も言ったと思うけど」
「……本当に必要?」
「くどい。……でも、それを聞いて安心するなら何度でも言う」
 ツカサの顔がこちらを向いた。
 ものすごく真剣な目で、
「必要。少なくとも、俺の中では翠に代わる人間はいない」
 すごく嬉しかった。
 涙が滲んでしまうほどに嬉しかった。
「……ツカサ、ありがとう」
 自分がツカサに何をしてあげられるのかはわからない。
 でも、ツカサは必要だと言ってくれた。