「お役に立てて良かったです」
私自身は集計が嵩んでいるところを目安に手をつけていたので、どこのクラスの誰を手伝ったのかまでは覚えていない。
「すっごくたくさん集計やってもらったから、準決の分はクラス委員だけで集計出せるよ。姫はほかの試合ほとんど見てないんだから、準決と決勝くらいは全部見ておいで。視聴覚室には来なくていいからね」
女子の先輩がニコニコと話してくれた。
「それから、簾条さんも佐野くんも。姫の恩恵にあやかっていいよ」
それだけを言うと、ふたりは体育館から出ていった。
「今のふたり、三年のクラス委員長よ?」
桃華さんが教えてくれる。
「どうやら、御園生の働きにより、俺たちも仕事免除ってとこらしいな」
佐野くんもどこか間の抜けた顔をしていた。
「どうやら、悪いことだけじゃなかったみたいね」
桃華さんがにこりと笑ってくれ、「心配」という雰囲気は影を潜めた。
私自身は集計が嵩んでいるところを目安に手をつけていたので、どこのクラスの誰を手伝ったのかまでは覚えていない。
「すっごくたくさん集計やってもらったから、準決の分はクラス委員だけで集計出せるよ。姫はほかの試合ほとんど見てないんだから、準決と決勝くらいは全部見ておいで。視聴覚室には来なくていいからね」
女子の先輩がニコニコと話してくれた。
「それから、簾条さんも佐野くんも。姫の恩恵にあやかっていいよ」
それだけを言うと、ふたりは体育館から出ていった。
「今のふたり、三年のクラス委員長よ?」
桃華さんが教えてくれる。
「どうやら、御園生の働きにより、俺たちも仕事免除ってとこらしいな」
佐野くんもどこか間の抜けた顔をしていた。
「どうやら、悪いことだけじゃなかったみたいね」
桃華さんがにこりと笑ってくれ、「心配」という雰囲気は影を潜めた。


