「私、集計作業に戻るね」
その場にいるのが少しつらくて逃げてしまいたかった。
そしたら、違うところから声をかけられた。
「姫っ!」
その呼び名で反応できてしまう自分が忌々しい……。
でも、視聴覚室でも散々「姫」と呼ばれていたから反応せざるを得ないのだ。
誰だろう? どこだろう? と人を探していると、手を振っていたのはすらりとした長身の男女。
ラインがグリーンだから三年生。
私にはその程度の認識しかない。
「さっきうちのクラス手伝ってくれてありがとう! 準決勝から見にこられるとは思ってなかったから得したよ」
男の先輩に言われる。
その場にいるのが少しつらくて逃げてしまいたかった。
そしたら、違うところから声をかけられた。
「姫っ!」
その呼び名で反応できてしまう自分が忌々しい……。
でも、視聴覚室でも散々「姫」と呼ばれていたから反応せざるを得ないのだ。
誰だろう? どこだろう? と人を探していると、手を振っていたのはすらりとした長身の男女。
ラインがグリーンだから三年生。
私にはその程度の認識しかない。
「さっきうちのクラス手伝ってくれてありがとう! 準決勝から見にこられるとは思ってなかったから得したよ」
男の先輩に言われる。


