「河野くん、噂はどんなに否定しても否定した分だけ尾ひれがついて、噂が助長するでしょう? でも、今の先輩みたいに直接訊きにきてもらえたら、私は違うことは違うって否定できるの。だから新鮮だな、って思った」
河野くんは頭を抱えてしまった。
「頭痛い? 大丈夫?」
尋ねると、河野くんはこめかみのあたりをきゅっと後ろに引っ張って狐顔になった。
「あのさっ、嫌なこと訊くんだけどっ」
勢いよく前置きをされ、
「中学んとき、どんないじめにあってた?」
かなり直球。
でも、心配してくれているのがわかるから、そんなに嫌じゃない。
「あのね、こういう呼び出しとかはされたことがないの」
「どんなのがメイン?」
「んー……たいていはものがなくなるとか? 机の上の落書きや教科書への落書き。あとは机の上に花瓶とか……。でもね、ゴミ箱やトイレ、裏庭を探すとたいていそこら辺になくなったものはあるの」
河野くんは頭を抱えてしまった。
「頭痛い? 大丈夫?」
尋ねると、河野くんはこめかみのあたりをきゅっと後ろに引っ張って狐顔になった。
「あのさっ、嫌なこと訊くんだけどっ」
勢いよく前置きをされ、
「中学んとき、どんないじめにあってた?」
かなり直球。
でも、心配してくれているのがわかるから、そんなに嫌じゃない。
「あのね、こういう呼び出しとかはされたことがないの」
「どんなのがメイン?」
「んー……たいていはものがなくなるとか? 机の上の落書きや教科書への落書き。あとは机の上に花瓶とか……。でもね、ゴミ箱やトイレ、裏庭を探すとたいていそこら辺になくなったものはあるの」


