光のもとでⅠ

「あっっっ」
「何っ!?」
「河野くん、次バスケの試合じゃないのっ!?」
「大丈夫。前の試合長引いてるからあと十五分は余裕あるよ。それに、試合五分前には携帯に連絡来るようになってるから平気、余裕!」
「そうなの……?」
「だから、まずここに座りましょうか? お姫様」
 河野くんが壁に預けていた背をずるずると滑らせて踊り場にしゃがみこんだので、私も同じようにしゃがみこんだ。
「今の、呼び出しとかリンチってやつなんだけど、御園生ちゃんわかってる?」
「え? 今のが……?」
「……そうですかそうですか、今認識したって感じっすね? 紛れもなく呼び出し。因みに、あれは藤宮先輩ファン」
 丁寧に補足説明をしてくれる。
 呼び出し、かぁ……。