光のもとでⅠ

 なんとなく概要が理解できた気がする。
 きっと、どんなに私が考えて返事をしても、この先輩の欲する正解にはなり得ないのだ。
 でも――。
「すみません、ひとつだけおうかがいしてもいいですか?」
「何」という言葉の変わりに、きつい視線が飛んでくる。
「後輩が先輩を呼ぶとき、友達であっても『先輩』をつけないとおかしいのでしょうか?」
 それを誰かに訊きたいと思っていた。
 始業式の日、河野くんに言われてから少し気にはなっていたから。
 でも、生徒会の先輩たちは羨ましがりこそすれ、誰もそれを止める人も咎める人もいなくて、ツカサを呼び捨てで呼ぶのは当たり前になっていた。
「後輩なら後輩らしく、先輩をつけて呼びなさいよっ」
 なるほど……それが後輩と先輩のスタンスなんだ。
 中学でも先輩後輩といえる仲の人がいなかったため、すべてが初めてのことで、常識を理解していなかったのは私ということになる。
 それならば――。