光のもとでⅠ

 私は三日に一度は病院での治療を受けていたけれど、治療が終わったら学校へ戻る、という日々に変化した。
 送り迎えはその日によりけり。
 楓先生が夜勤前に迎えに来てくれることもあったし、蒼兄が大学を抜け出て送迎だけしてくれる日もあった。
 すごく疲れているのだけど、どうしてかなんとか乗り切れている自分が不思議だった。
 痛みは完全に引いてはいない。
 それでも、学校を休むことなく通うことができていた。
 相馬先生に言われたこと。
 ――「楽しかったり一生懸命になれるものがあると、意外となんでも乗り切れるものだ」。
 そんなものなのかな……?
 わからない――。
 そもそも、学校がこんなに楽しくて充実していること事体が初めてなのだ。