「久先輩……?」
「もっと大きな声で」
 ツカサのわけわからない指示に従って「久先輩っ」と口にすると、
「翠葉ちゃん何っ?」
 目を輝かせた加納先輩が寄ってくる。
「翠、続けて……レジャーシトーとはやめましょう、って言って」
「……レジャーシートはやめましょう……?」
「うん、そうしよう! レジャーシートはやめよう! ほら、司もこっち来いよっ!」
 ツカサを見つつ口にしたものの、意味はよくわからなかった。
 別にレジャーシートはあっても良かったと思うけど……。
「ツカサ、みんな待ってるから行こう?」
「……わかった」
 すごく面倒って顔をして、少し名残惜しそうにパソコンを見てから席を立った。