「翠葉ちゃん久しぶりーーーっ!」
「茜先輩ストーップっ!」
 ふわふわとくらげのようにこちらへ向ってきていた里見先輩をがっちりと抑えたのは荒――嵐子先輩。
「何よぅっ」
 ぷぅ、と頬を膨らませる里見先輩がかわいい。
「久しぶりのハグくらいいいじゃんっ!」
 キラキラ王子の会長こと、加納先輩。
 人間とは思えない跳躍感ある動きを封じたのは優太先輩だった。
「ほら、翠葉、先に言っちゃったほうがいいって」
 嵐子先輩に言われて慌てて話す。
「あの、すみません……まだ体調が本調子じゃなくて……ぶつかったときの振動とかそういうのが怖くて……ごめんなさい」
 ペコリと頭を下げると、肩にずしりと錘が乗った。