光のもとでⅠ

「おっしゃ、七倉と高崎に決定な!」
 佐野くんが追加で空太くんの名前を黒板に書いた。
「このクラスでの紅葉祭実行委員やってみたくなった」
 空太くんの言葉に少し引っかかりを覚える。
「まぁな、紅葉祭実行委員は中高で一度しかなれないからな」
 そうなの……?
 どうやら、ひとりでも多くの生徒が実行委員など、行事の中枢に携われるように、という配慮があり、何かの実行委員を一度やると、ほかでは実行委員にはなれないのだという。
 なるほどなぁ……と思いながら聞いている私は、どこか他人事。
「じゃ、香乃と空太はあとで生徒会までメアドと携帯の番号の提出に来てね」
 それでこのホームルームが終わった。