光のもとでⅠ

 蒼兄っ? それとも唯兄っ!?
 反射的に振り返ると、
「勢いよく頭下げて、勢いよく頭上げたら蹴飛ばすけど?」
「つ、ツカサっ!?」
 私を見下ろしていたツカサは「おかえり」と言うと、私を追い越してリビングへと通じる廊下をスタスタと歩いていった。
「ずいぶんな挨拶をされるようになったんだね?」
 立ち上がるのに手を貸してくれた静さんに言われる。
「なんだか、最近は口を開けばケンカ調子です。慣れましたけどね」
 笑って答えると、「それは興味深い」と、リビングへ向かったツカサに視線を移した。
 再度私に視線を戻すと、
「ここを貸すことの条件は前と変わらないよ」
 条件――。