あえて、司のことは訊かなかった。
訊けなかった、というほうが正しい。
こんな状態でも、司が側にいることを彼女が受け入れていたら太刀打ちできない気がしたんだ。
俺は――彼女が苦しんでいるというのに、そんなことを考えてしまうような人間だった。
十三日の一時過ぎ、朝肩ねた俺は携帯の着信音で目が覚めた。
着信音が、「Close to you」――。
彼女からっ!?
訊けなかった、というほうが正しい。
こんな状態でも、司が側にいることを彼女が受け入れていたら太刀打ちできない気がしたんだ。
俺は――彼女が苦しんでいるというのに、そんなことを考えてしまうような人間だった。
十三日の一時過ぎ、朝肩ねた俺は携帯の着信音で目が覚めた。
着信音が、「Close to you」――。
彼女からっ!?


