表情と言葉が一致している、と。
 そんなことが嬉しく思えた。
 でも――。
「そのバカが具合が悪いのを言わないってムカついて八つ当たりした俺はどうなるんだよ……」
 悪態をつけば、
「ツカサ……あまりややこしいことは言わないで? 頭がパンクする」
「忘れてた。翠は勉強はできるけど、頭のメモリは少ないんだったな」
「私、パソコンとかじゃないんだけど……。そりゃ、ツカサは頭の中にハードディスクがいくつも入ってて、検索をかけたら必要事項が全部出てくるようなご立派な頭の持ち主かもしれないけれど、それと一緒にしないで」
「……何それ、俺が機械か何かって言いたいわけ?」
「そこまで言ってない」
 ふーん……その一歩手前くらいまでは思っているわけだ。