光のもとでⅠ

「次はどこだ?」
「腰……」
 顔をぐちゃぐちゃにして泣いている彼女は、ただ仰向けになって横たわってるだけだった。
 歯の根も噛みあわないほどに全身が痙攣をしている。
 痙攣がひどいせいか、背中が少し浮いていた。
「おい、おまえいいところに来た。ナースセンターから置き鍼持ってこいっ。丸いシール状になってるやつだ。カウンター下の戸棚、右上段に入ってる」
 こっちを見ずに指示された。
 踵を返してナースセンターに戻る。
 あれ、なんだ……?
 背に汗が伝うのがわかる。