光のもとでⅠ

「坊ちゃん方、朝食にいたしましょう」
 きりのいいところで管理人の稲荷さんに声をかけられ、別荘へと戻る。
 別荘のシャワールームには俺たちの洋服まで用意してあった。
 その中にメモが一枚。
「バイク便支倉参上――」
 あの人、絶対に変だと思う……。
 でも、手抜かりがないというか、こういうところまで頭が回るのはさすがだな、と思う。
 シャワーを浴びてさっぱりした秋兄を見ても、昨日のような荒んだ感じは微塵も感じられない。
 それが繕われた態度なのか、素なのかは判断ができない。
「悪かったな、こんなところまで迎えに来させて」
 なんて答えようか考えようとしたとき、
「朝食の準備が整ってますよ」