「プラチナならあると思うけれど、素材はシルバーがいいのかしら?」
「できれば……」
プラチナでもかまわないといえばかまわない。
でも、シルバーのほうが翠は気軽に手に取れる気がした。
少しすると、母さんが黒ずんだチェーンを手に戻ってきた。
「ひとつあったけど……。これ、どうするの?」
にこりと笑顔で訊かれる。
黙秘で切り抜けられないかとだんまりを通すと、
「教えてくれないならあげない」
と、チェーンを引っ込められた。
こういうところは姉さんや兄さんと変わらない。
「……これ、翠に買ってきたんだけど、このまま渡すのもどうかと思ったから」
ポケットから取り出したとんぼ玉を母さんに見せると、
「あら、きれいね? つくりは粗雑だけど、翠葉ちゃんなら喜んでくれそう。司がシャワーを浴びている間にシルバーをきれいに磨いておくわ」
言うと、また寝室へと戻っていった。
「できれば……」
プラチナでもかまわないといえばかまわない。
でも、シルバーのほうが翠は気軽に手に取れる気がした。
少しすると、母さんが黒ずんだチェーンを手に戻ってきた。
「ひとつあったけど……。これ、どうするの?」
にこりと笑顔で訊かれる。
黙秘で切り抜けられないかとだんまりを通すと、
「教えてくれないならあげない」
と、チェーンを引っ込められた。
こういうところは姉さんや兄さんと変わらない。
「……これ、翠に買ってきたんだけど、このまま渡すのもどうかと思ったから」
ポケットから取り出したとんぼ玉を母さんに見せると、
「あら、きれいね? つくりは粗雑だけど、翠葉ちゃんなら喜んでくれそう。司がシャワーを浴びている間にシルバーをきれいに磨いておくわ」
言うと、また寝室へと戻っていった。


