「ツカサっっっ、ありがとうっっっ。側にいてくれてありがとうっっっ」
 自分に出せる精一杯の声を発した。
 目の前は真っ暗だ。
 ツカサはもう、何枚もあるドアの向こう側かもしれない。
 聞こえなかったかもしれない。
 でも、伝えたかったよ。
 ごめんなさいじゃなくて、ありがとう、って――。