「手ぇ出せや」
いつものように両手を出すと、
「今朝はそうでもなかったのにな。……ストレスの脈が強すぎる」
険しい目を向けられ、先生はすぐにナースコールを押した。
「栞姫、鍼の準備。そのままトレイを持ってきてくれればいい」
言うだけ言って私に向き直る。
「痛みは?」
「……少しだけ」
「これでどうだ?」
額に手を置かれただけ。
なのに、痛みが少し引いた気がした。
以前にも一度されたことがある。
「額に手を置いて楽になるのはストレスだ」と。
でも、そんなことを言われても……。
「おまえは無くした記憶を取り戻したいようだし、俺も知っておいたほうがいいと思う」
そこへ栞さんが入ってきた。
いつものように両手を出すと、
「今朝はそうでもなかったのにな。……ストレスの脈が強すぎる」
険しい目を向けられ、先生はすぐにナースコールを押した。
「栞姫、鍼の準備。そのままトレイを持ってきてくれればいい」
言うだけ言って私に向き直る。
「痛みは?」
「……少しだけ」
「これでどうだ?」
額に手を置かれただけ。
なのに、痛みが少し引いた気がした。
以前にも一度されたことがある。
「額に手を置いて楽になるのはストレスだ」と。
でも、そんなことを言われても……。
「おまえは無くした記憶を取り戻したいようだし、俺も知っておいたほうがいいと思う」
そこへ栞さんが入ってきた。