「物理的なことじゃなくて、気持ちの問題、かな。……翠葉ちゃんにはとても気になる人がいたんだ。でも、俺は君にどうしても自分を見てほしくて――自分と恋愛してみないか、って恋愛に憧れていた翠葉ちゃんに提案をした」
それは何……?
「ただでさえ動揺している翠葉ちゃんを、さらに動揺させることでしか、自分の方を向かせることができなかったんだ。君は困りに困って翌日知恵熱を出した。ほら、だからこの日は休みって書いてあるでしょ?」
指で五月十日月曜日を指される。
翌日の十一日もお休みになっているけれど、その日には桃華さんたちが自宅へきてくれたようだ。
なんとなく、おぼろげに四人が部屋に入ってきたのは覚えている。
けれども、そのほかは佐野くんに化学を教えている記憶しかなかった。
何かが抜けていると思うのに、肝心な何が抜けているのかがわからない。
――モヤモヤする。
それは何……?
「ただでさえ動揺している翠葉ちゃんを、さらに動揺させることでしか、自分の方を向かせることができなかったんだ。君は困りに困って翌日知恵熱を出した。ほら、だからこの日は休みって書いてあるでしょ?」
指で五月十日月曜日を指される。
翌日の十一日もお休みになっているけれど、その日には桃華さんたちが自宅へきてくれたようだ。
なんとなく、おぼろげに四人が部屋に入ってきたのは覚えている。
けれども、そのほかは佐野くんに化学を教えている記憶しかなかった。
何かが抜けていると思うのに、肝心な何が抜けているのかがわからない。
――モヤモヤする。


