栞さんの声が聞こえなくなると、すぐにPHSの着信音が鳴り響いた。
「ほら、これ使っていいから横になれ。血圧が上がってくるまで身体起こすなよ」
支えてくれている手をそのままに、肩を押され、ベッドへ横にされた。
視界が回復するのにはまだ時間がかかる。
その私の手に、硬いものが押し付けられた。
たぶん、PHS……。
「もう、話せる。俺はナースセンターにいる」
「先生、ありがとうございますっ」
「だから……電話もうつながってんぞ?」
ケラケラと笑いがなら、きっと呆れた顔をして病室を去っていったのだろう。
普段はしない足音がだんだんと遠ざかっていった。
「ツカサ……?」
『翠? ……何、今の会話』
「あ、えと……」
言ったら怒られそうだ。
「ほら、これ使っていいから横になれ。血圧が上がってくるまで身体起こすなよ」
支えてくれている手をそのままに、肩を押され、ベッドへ横にされた。
視界が回復するのにはまだ時間がかかる。
その私の手に、硬いものが押し付けられた。
たぶん、PHS……。
「もう、話せる。俺はナースセンターにいる」
「先生、ありがとうございますっ」
「だから……電話もうつながってんぞ?」
ケラケラと笑いがなら、きっと呆れた顔をして病室を去っていったのだろう。
普段はしない足音がだんだんと遠ざかっていった。
「ツカサ……?」
『翠? ……何、今の会話』
「あ、えと……」
言ったら怒られそうだ。