光のもとでⅠ

 起きていたいのに、身体が"NO"と言う。
 また、突如襲ってくる眠気だ。
 この眠気にはどうがんばっても逆らえる気はしないし、逆らってはいけない気がした。
「寝たほうがいいんだろうな……」
 仕方なくベッドを倒して横になる。
 どのくらい眠ってしまうのだろうか。
 少し不安に思うものの、薬をつかわずに、こんなにストンと眠れることがひどく懐かしく思え、その睡魔に身を委ねることにした。



 目が覚めたときには五時を回っていた。
 もう試合結果は出ている。
 私は携帯を持って病室を出た。
 ナースセンターで栞さんに、
「電話?」
 訊かれてコクリと頷く。