「最初、すごく怖い人だと思ったんです」
「まぁな、この面だ。たいていの人間がそう思うんだろうよ」
「でもっ、治療のとき、鍼を怖がったから爪楊枝を持ってきてくれたし、目に見えるところに打ってくれたし……」
先生は、「ほぉ?」といった感じでカウンターに肘を突いて私を見た。
少しかがんでくれたから、さっきほど上を見なくても大丈夫になる。
けれども、その分、顔が近くなって別の緊張が生まれた。
「……それにね、夕飯のとき……楓先生を呼んでくれたでしょう?」
「あぁ、呼んだな。あの坊やには嬢ちゃんが気を許してるみたいだったからな。俺が夕飯に付き合うんでもかまわないが、それで食欲が落ちたとか言われたらしゃれになんねーだろ」
きっとこれも本音なのだろう。
でも、だから――。
「……優しい、ですよね?」
真正面から尋ねると、先生はふっと笑った。
「まぁな、この面だ。たいていの人間がそう思うんだろうよ」
「でもっ、治療のとき、鍼を怖がったから爪楊枝を持ってきてくれたし、目に見えるところに打ってくれたし……」
先生は、「ほぉ?」といった感じでカウンターに肘を突いて私を見た。
少しかがんでくれたから、さっきほど上を見なくても大丈夫になる。
けれども、その分、顔が近くなって別の緊張が生まれた。
「……それにね、夕飯のとき……楓先生を呼んでくれたでしょう?」
「あぁ、呼んだな。あの坊やには嬢ちゃんが気を許してるみたいだったからな。俺が夕飯に付き合うんでもかまわないが、それで食欲が落ちたとか言われたらしゃれになんねーだろ」
きっとこれも本音なのだろう。
でも、だから――。
「……優しい、ですよね?」
真正面から尋ねると、先生はふっと笑った。


