光のもとでⅠ

 罪悪感から連絡がしづらい相手になってる――?
 確かに、彼女の性格からすると考えられないことではない。
 ただ、それが一番に会いたい人間になれないことにつながれば、少しイラつきもする。
 俺を好きなはずの子が、俺じゃないほかの男を頼り、あげく、家族や湊ちゃんたちと先に面会する。
「……俺ってなんなのかな」
 でも、俺に悪いことをしたと思っているであろう彼女が傷ついていないはずもなく……。
 そう考えると非常に複雑な心境だった。
「そんなんじゃ使い物になりませんね。仕方がないので、知ってのとおり素晴らしく忙しいさなかではございますが、本日は半休をさしあげます」
 かなりの温情措置。
 本来は俺が上司なわけだけど、スケジュール管理は蔵元の管轄だった。