光のもとでⅠ

 シャワールームを出て一階へ下りると、ちょうどパスタが茹で上がったところだった。
 ふと隣の家を見ても人がいる気配はない。
「隣は?」
「紅子は斎さんのところ。海斗くんは友達とファーストフードを食べてくるって連絡があったわ」
 またか……。
「海斗、最近外食増えたんじゃない?」
「そうなのよね……。しかも、高校生だからファーストフードばかり」
 と、困ったように話す。
「そんなもの食べてばかりいると身体壊す」
「そう思うわよね? だから――」
 母さんは俺に視線を向けてにこりと笑んだ。