目を覚ましたときには病室に蒼兄がいた。
「痛みは?」
「……少しだけ」
今、何時だろう……。
サイドテーブルを見ようとすると、「七時だよ」と蒼兄が教えてくれた。
もう、そんな時間なのね……。
「起きたらご飯って言ってたから、藤原さんに声かけてくるな」
蒼兄が病室を出てから考える。
注射を打ってもらったのは夕方だったと思う。
三時間くらいは寝ていたのだろうか。
しばらくすると、藤原さんと蒼兄が一緒に病室へ入ってきた。
ベッドを起こし、テーブルに置かれた食事に視線を固定する。
藤原さんは高カロリー輸液のルートの消毒を始めた。
蒼兄はなかなか手を伸ばさない私の代わりに器の蓋を開けていく。
固形物よりも流動食っぽいものが増えていて、これなら飲み込むだけで大丈夫かも、と思えた。
卵豆腐が美味しい。
まだ、食べ物を口にして「美味しい」と思える余裕がある。
「痛みは?」
「……少しだけ」
今、何時だろう……。
サイドテーブルを見ようとすると、「七時だよ」と蒼兄が教えてくれた。
もう、そんな時間なのね……。
「起きたらご飯って言ってたから、藤原さんに声かけてくるな」
蒼兄が病室を出てから考える。
注射を打ってもらったのは夕方だったと思う。
三時間くらいは寝ていたのだろうか。
しばらくすると、藤原さんと蒼兄が一緒に病室へ入ってきた。
ベッドを起こし、テーブルに置かれた食事に視線を固定する。
藤原さんは高カロリー輸液のルートの消毒を始めた。
蒼兄はなかなか手を伸ばさない私の代わりに器の蓋を開けていく。
固形物よりも流動食っぽいものが増えていて、これなら飲み込むだけで大丈夫かも、と思えた。
卵豆腐が美味しい。
まだ、食べ物を口にして「美味しい」と思える余裕がある。


