海斗くんに髪の毛が汚れるから立ってって手を差し出されて……。
でも、どうしてそんなことになったんだっけ……。
何かを思い出そうとすると、毎回こんな感じだ。
ところどころは覚えているのに、状況がうまくつながらなくて気持ちが悪い。
その場にツカサがいたのかな。
訊いたら教えてくれるかもしれない。
そう思ったけど、明後日にインターハイを控えている人が来るわけない。
電話、しようかな……。
でも、あの人はなんだかずっと本を読んでいるか勉強していそうなイメージがある。
それこそ、邪魔をしたらものすごく機嫌の悪い声が返ってきそうだ。
「さっきから百面相ね?」
藤原さんがドライヤーを片付け始める。
「え? そうでしたか?」
「それはもう。見てるのが面白いくらい」
考えていたことがそのまま顔に出ていたかと思うと少し恥かしい。
でも、どうしてそんなことになったんだっけ……。
何かを思い出そうとすると、毎回こんな感じだ。
ところどころは覚えているのに、状況がうまくつながらなくて気持ちが悪い。
その場にツカサがいたのかな。
訊いたら教えてくれるかもしれない。
そう思ったけど、明後日にインターハイを控えている人が来るわけない。
電話、しようかな……。
でも、あの人はなんだかずっと本を読んでいるか勉強していそうなイメージがある。
それこそ、邪魔をしたらものすごく機嫌の悪い声が返ってきそうだ。
「さっきから百面相ね?」
藤原さんがドライヤーを片付け始める。
「え? そうでしたか?」
「それはもう。見てるのが面白いくらい」
考えていたことがそのまま顔に出ていたかと思うと少し恥かしい。


