光のもとでⅠ

「ずいぶん切ったわね」
「はい。これでもう、しゃがみこんでも髪が床に付くことがなくなります。そしたら――」
 あれ……?
「どうかした?」
 ドライヤーを止めて藤原さんに訊かれる。
「いえ……」
「床に座り込んで、髪の毛が付いて誰かに怒られたの?」
「怒られたのかな? ……それを咎められたような気はするんですけど」
「じゃ、そういうことがあったんでしょうね」
 そう言うと、髪の毛を乾かすのを再開した。
 それは誰だったかな……。
 ――海斗くんだ。