光のもとでⅠ

 病院ということろは特異な場所だと思う。
 病気の人が集まっているのだから当たり前なのだろうけれど、調子がいいときに来ても、病院はなんだかとても疲れるのだ。
 だからこそ、お母さんには長時間ここにいてもらいたくない。
「帰って唯兄と一緒にご飯を食べてあげて? 蒼兄は大学か桃華さんとデートなのでしょう? 栞さんも昇さんが帰って来ているからマンションに戻るのだろうし……」
「……そう? じゃ、そうするけれど」
 歯切れ悪く了承したお母さんを、車椅子に乗ってエレベーターホールまでお見送りをした。
 そして、その足でお風呂場へ連れて行ってもらった。